Day 1: JavaScriptの世界へようこそ
今日学ぶこと
- JavaScriptとは何か、なぜ重要なのか
- 開発環境のセットアップ方法
- 最初のプログラム「Hello, World!」の作成
- ブラウザ開発者ツールの使い方
JavaScriptとは何か
JavaScriptは、Webの共通言語です。世界中のほぼすべてのWebサイトがJavaScriptを使用しており、すべてのモダンブラウザ(デスクトップ、タブレット、スマートフォン)にJavaScriptインタプリタが搭載されています。これにより、JavaScriptは歴史上最も広く普及したプログラミング言語となりました。
JavaScriptの歴史
timeline
title JavaScriptの進化
1995 : Netscape社でBrendan Eichが10日間で開発
: 当初は「Mocha」「LiveScript」と呼ばれた
1996 : 「JavaScript」として正式リリース
: Microsoft社がJScriptを開発
1997 : ECMAScript標準化開始
2009 : Node.js登場(サーバーサイドJS)
: ES5リリース
2015 : ES6(ES2015)大規模アップデート
: let/const、アロー関数、クラス構文
2020s : 毎年新機能追加
: フロントエンド・バックエンド両方で活躍
豆知識: 「JavaScript」という名前はJavaとの類似性を示唆しますが、JavaとJavaScriptは全く別の言語です。当時人気だったJavaの知名度を借りるためのマーケティング戦略でした。
JavaScriptでできること
flowchart TB
subgraph Frontend["🌐 フロントエンド"]
F1["Webページの動的更新"]
F2["ユーザー操作への応答"]
F3["アニメーション・エフェクト"]
F4["フォームバリデーション"]
end
subgraph Backend["🖥️ バックエンド(Node.js)"]
B1["Webサーバー構築"]
B2["API開発"]
B3["データベース操作"]
B4["ファイル処理"]
end
subgraph Other["📱 その他"]
O1["モバイルアプリ(React Native)"]
O2["デスクトップアプリ(Electron)"]
O3["ゲーム開発"]
O4["IoTデバイス"]
end
JS["JavaScript"] --> Frontend
JS --> Backend
JS --> Other
style JS fill:#f7df1e,color:#000
style Frontend fill:#61dafb,color:#000
style Backend fill:#68a063,color:#fff
style Other fill:#8b5cf6,color:#fff
| 分野 | 説明 | 代表的なフレームワーク/ツール |
|---|---|---|
| Webフロントエンド | ブラウザ上で動作するUI構築 | React, Vue.js, Angular |
| Webバックエンド | サーバーサイド処理 | Node.js, Express, Fastify |
| モバイルアプリ | iOS/Androidアプリ開発 | React Native, Ionic |
| デスクトップアプリ | Windows/Mac/Linuxアプリ | Electron |
開発環境のセットアップ
JavaScriptを始める最大の利点は、特別なソフトウェアをインストールする必要がないことです。Webブラウザさえあれば、すぐにコードを書いて実行できます。
必要なもの
-
Webブラウザ(以下のいずれか)
- Google Chrome(推奨)
- Mozilla Firefox
- Microsoft Edge
- Safari
-
テキストエディタ(より本格的な開発用)
- Visual Studio Code(推奨・無料)
- Sublime Text
- Atom
Visual Studio Codeのインストール
より快適に開発するために、Visual Studio Code(VS Code)のインストールをお勧めします。
- code.visualstudio.com にアクセス
- お使いのOS用のインストーラをダウンロード
- インストーラを実行してセットアップ
おすすめの拡張機能
| 拡張機能名 | 説明 |
|---|---|
| Live Server | HTMLファイルをローカルサーバーで即座にプレビュー |
| Prettier | コードを自動整形 |
| ESLint | コードの問題を検出 |
| JavaScript (ES6) code snippets | よく使うコードスニペット |
最初のプログラム:Hello, World!
プログラミングを学ぶ伝統として、最初に「Hello, World!」と表示するプログラムを作ります。
方法1: ブラウザのコンソールで実行
最も簡単な方法は、ブラウザの開発者ツールを使うことです。
- ブラウザを開く(どのページでもOK)
- 開発者ツールを開く
| ブラウザ | Windows/Linux | Mac |
|---|---|---|
| Chrome | F12 または Ctrl+Shift+J |
Cmd+Option+J |
| Firefox | F12 または Ctrl+Shift+K |
Cmd+Option+K |
| Edge | F12 または Ctrl+Shift+J |
Cmd+Option+J |
| Safari | - | Cmd+Option+C(開発メニューを有効化後) |
- 「Console」タブをクリック
- 以下のコードを入力してEnterキーを押す:
console.log("Hello, World!");
結果: コンソールに Hello, World! と表示されます。
方法2: HTMLファイルで実行
より実践的な方法として、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む方法を学びましょう。
- テキストエディタで新しいファイルを作成
- 以下のコードを入力:
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>My First JavaScript</title>
</head>
<body>
<h1>JavaScriptを学ぼう</h1>
<p id="output"></p>
<script>
// コンソールに出力
console.log("Hello, World!");
// ページに出力
document.getElementById("output").textContent = "Hello, World!";
// ポップアップで出力
// alert("Hello, World!");
</script>
</body>
</html>
hello.htmlとして保存- ブラウザでファイルを開く
コードの解説
flowchart LR
subgraph HTML["HTMLファイル"]
A["<script>タグ"]
end
subgraph JS["JavaScript"]
B["console.log()"]
C["document操作"]
D["alert()"]
end
subgraph Output["出力先"]
E["開発者コンソール"]
F["Webページ"]
G["ポップアップ"]
end
A --> B --> E
A --> C --> F
A --> D --> G
style HTML fill:#e34c26,color:#fff
style JS fill:#f7df1e,color:#000
style Output fill:#22c55e,color:#fff
| メソッド | 説明 | 用途 |
|---|---|---|
console.log() |
開発者コンソールに出力 | デバッグ、動作確認 |
document.getElementById() |
HTML要素を取得して操作 | ページ内容の動的変更 |
alert() |
ポップアップで表示 | ユーザーへの通知(現在はあまり使われない) |
ブラウザ開発者ツールの活用
開発者ツールは、JavaScriptを学ぶ上で最も重要なツールです。
主要なタブ
flowchart TB
subgraph DevTools["開発者ツール"]
E["Elements<br/>HTML/CSS確認"]
C["Console<br/>JS実行・ログ確認"]
S["Sources<br/>デバッグ"]
N["Network<br/>通信確認"]
A["Application<br/>ストレージ確認"]
end
style E fill:#3b82f6,color:#fff
style C fill:#f59e0b,color:#000
style S fill:#8b5cf6,color:#fff
style N fill:#22c55e,color:#fff
style A fill:#ef4444,color:#fff
| タブ | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Elements | HTML構造とCSSスタイルを確認・編集 | レイアウト調整 |
| Console | JavaScriptの実行とログ表示 | デバッグ、実験 |
| Sources | ソースコードの表示とデバッグ | ブレークポイント設定 |
| Network | ネットワーク通信の監視 | API呼び出し確認 |
| Application | ストレージ、Cookie確認 | データ保存の確認 |
コンソールでの実験
開発者コンソールでは、JavaScriptを直接入力して実験できます。以下を試してみましょう:
// 計算
2 + 3
// 文字列操作
"Hello" + " " + "World"
// 現在の日時
new Date()
// ページのタイトルを取得
document.title
// ページのタイトルを変更
document.title = "Changed by JavaScript!"
まとめ
今日学んだことを振り返りましょう。
| 概念 | 説明 |
|---|---|
| JavaScript | Webの標準言語。フロントエンド、バックエンド、モバイルアプリなど幅広く使用 |
| 開発者ツール | ブラウザ内蔵の開発支援機能。F12で起動 |
| console.log() | デバッグ用の出力メソッド |
<script>タグ |
HTMLにJavaScriptを埋め込むためのタグ |
重要ポイント
- JavaScriptはブラウザだけで始められる
- 開発者ツールのConsoleタブは最強の学習環境
console.log()はデバッグの基本
練習問題
問題1: コンソールで計算
ブラウザの開発者コンソールを開き、以下の計算を実行してください:
100 + 20050 * 41000 / 8
問題2: Hello, [あなたの名前]
console.log()を使って、自分の名前を含むメッセージを出力してください。
例:console.log("Hello, Taro!");
問題3: HTMLファイルの作成
上記の「方法2」を参考に、自分でHTMLファイルを作成し、好きなメッセージをWebページに表示してください。
チャレンジ問題
開発者ツールのConsoleで、以下を試してみましょう:
document.body.style.backgroundColor = "lightblue"を実行- 何が起きましたか?
- 他の色(
"pink","yellow","#ff6600"など)も試してみましょう
参考リンク
- MDN Web Docs - JavaScript入門
- JavaScript.info - 言語の紹介
- Chrome DevTools ドキュメント
- Visual Studio Code ダウンロード
次回予告: Day 2では、JavaScriptの基本となる「値と変数」について学びます。数値、文字列、真偽値などのデータ型と、それらを格納する変数の使い方をマスターしましょう!